2013年1月1日火曜日

2012年を振り返る & 2013年はこんな年に!


TwitterやFacebookで同業者の皆さんが2012年を振り返る記事をいろいろ書かれているので、私も書いてみることにします…と、2012年12月31日の夜10時くらいになってから「2012年を振り返る」というタイトルで書き始めましたが、結局年内の更新が間に合いませんでした。そこで「& 2013年はこんな年に!」と付け加え、記事内容を大幅に追加することにしました…なんてことは実にどうでもいい前置きですね。まあ2013年もこんな感じでゆる〜く行きます。

そもそも学校勤めなので年末よりも年度末の方が振り返りに相応しいのですが、でもよくよく考えてみると年度末もあまり振り返りに相応しいタイミングでもなさそうです。大学教員にとっては年が明けても「3学期」というほど長いわけではありませんし、「後期」の残りも全ての授業で2回ずつ程度です。そして2月や3月は完全に次年度の口頭発表の応募などの作業に入ってしまうので、やっぱり1年の終わりと言えば授業と試験が終わって成績を出し終わるタイミングである1月末頃かな?という気がします。なんだか中途半端ですね。でも2013年の旧正月は2月10日らしいので、私の場合は案外旧暦ベースで動いているのかも?なんて気がしてきました。

さて、2012年の振り返りと2013年の目標をまとめてみます。

(1)2012年はいろいろ口頭発表した年でもありました。(以下は単独発表・第一発表者としての発表だけ挙げています。)

・6月9日 関西英語教育学会 口頭発表 『FileMaker Goを利用したiPod touch/iPhone/iPad用英単語学習アプリとその開発について』(ブログ記事にリンク。公開資料あり。体験版をダウンロードすればアプリも作れます!)

それにしてもいろんな分野にまたがっていますねぇ。反省点としては口頭発表とブログ記事ばっかりで、きちんとファーストオーサーの論文にまとめることがなかったことでしょうか。

2013年の発表予定は今のところ3月に筆頭でないのを2件予定しているのと、7月の海外での発表を応募中で、その他はまだあまり考えていませんが、2012年ほどの件数をこなすと論文を書く暇がなくなってしまうので、少し減らす方向で考えています。でも発表ご依頼・共同研究のお誘いはいつでも歓迎します!

(2)『言語文化教育学の実践―言語文化観をいかに育むか 言語文化教育研究論集』出版

これは2008年頃から動いていた出版プロジェクトで、大学院の修士の時の指導教官の下に集まったグループでの共同刊行物です。(出版社の書籍リンクはこちらです。Amazonの書籍リンクはこちらですが、マーケットプレイスのみの扱いのようです。定価の2倍の値段で出ていますので、まずは出版社リンクをどうぞ。)編集作業にも関わっていたため2011年夏頃からかなりの作業量でしたので、ゴールデンウィーク前にようやく出版された時はほっとしました。

この書籍は書名のとおり「言語文化教育学の実践」が共通テーマだったので、私は2004年度から授業で取り上げてきた「言語・文化・教育に関する質問コーナー」の実践事例と2010年に100本ほど記事を書いた http://kmyken1.blog122.fc2.com/ のブログ記事に基づく論考を書きました。商業出版物なのでオンライン公開できないのが残念ですが、私の書いた内容にご関心がおありの方には抜き刷りが余っていますので差し上げます。Twitter、Facebook、メール、その他の手段でご連絡ください。

この質問コーナーは2012年度の授業でも実施しており、学生の皆さんにも好評のようです。普段から「ブリッジ・イングリッシュII」の授業記録ブログで書いていますので、このブログをお読みいただいている方にはもうおなじみかもしれません。2013年も授業での質問コーナーは継続しますが、上記ブログや論考をさらに発展させる方向でまとめてみたいという願望もあります。

(3)科研費 基盤研究(C) 『データベースソフトを活用した初習外国語授業における教材提示の円滑化と授業の活性化』採択

2011年8月中旬頃から少しずつ企画していき、人づてにメンバーを拡大しながら最終的に7言語の大学語学教員が関わる総勢11名の研究グループにまで広がり、私が研究代表者となって応募した研究課題が2012年4月から3年間で採択されたのはやっぱり嬉しかったです。ドイツ語・韓国語・フランス語・イタリア語・ロシア語・英語・スペイン語の英語綴りの頭文字をつなげて作った GK-FIRES というグループの共同研究で、科研の採否に関わらず3年半は共同研究を続ける計画でしたが、採択されたことで大きな弾みがついた感じです。出張旅費に使えるお金が増えたので、情報収集や口頭発表の回数を増やすことができました。

研究プロジェクト全体の見通しとしては2012年は各言語ごとの活動を開始していただくために、私は総合プロデューサー的な位置づけでツール開発ばかりやっていたような気がします。(実質的には2011年秋頃から継続して進めていた作業でしたが。)でも研究グループの皆さんもとても頑張って下さったので大変嬉しく思います。末席ですが共著論文も出ました。

チーム全体としての研究内容は上記の8月23日の口頭発表のところでも紹介したブログ記事で取り上げています。2013年はそれぞれの言語チームで別の授業実践の場面で使えるツール開発を進めて行きます。7月に開催されるWorldCALLにも私が筆頭で、チーム全員の連名で応募しています。採択されたらいいなあ。スコットランド行きたい!

この研究プロジェクトに関心がおありの方はご連絡ください。研究協力者としてのご参加も歓迎します。(2012年夏に1人メンバー追加がありました。)

(4)熊本大学大学院(通信制) 教授システム学専攻 科目等履修生関連

eラーニングでeラーニングを学ぶ大学院の科目等履修生を2011年秋から続けています。科目等履修生とはいえ正規の学生証を持っていますし、映画や鉄道やラーメン屋(!)で学割が使える身分でもあります(まだ一度も使ったことはありませんが)。2012年秋学期で3期目になりますが、相変わらず今期も課題提出に追われており、そして期限を超過してしまった課題も多く、このまま途中脱落することなくクリアできるかどうかまだまだ予断を許さない状況ですが、インストラクショナル・デザインをはじめとする教授システム学の世界はとても面白く、IT系の科目も含め、とても充実した勉強ができています。

2013年はこの学習を一層深めたいと思っていますし、2000年に高校英語教員に着任して以来ずっと続けているPhrase Reading Worksheet関連の研究をインストラクショナル・デザインのみならず教授システム学全体の枠組みと関連させながら論文にまとめることを2013年夏までの目標にしています。でも13年間も塩漬けにした研究テーマでもあるので、どうせならもっと大きく発展させたいですね。この先の数年の構想としては、授業展開事例と関連研究などを総括しながら、特に独学支援型教材の観点をインストラクショナル・デザインの諸理論によって補強しつつ、レベル別英文精読教材アーカイブの開発や、精読以外にも英作文学習などへ橋渡しが可能な教材を、大量かつ簡便に作成できる教材オーサリングツールも開発し、e-learningやコーパス言語学などへの応用も視野に入れながら、新しい英語学習のための「教授システム」が作れたらいいなあ、と思います。(こんなに大規模に広がるテーマですから、もはやこれはライフワークとも言えるでしょう。)

以上、書き始めたときの予想を遥かに超える長〜い記事になってしまいました。

2013年の目標と言わず、今日から頑張りますよっ!

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