2013年1月21日月曜日

(2012後期・月曜1限)ブリッジ・イングリッシュⅡ 授業記録

第15回(最終回) 1月21日

授業の流れ・省察
・復習プリント回収、出席カード配布(配布条件なし)、タイタニックのところの解説。
・今日の質問コーナーは前回リクエストがあった単元を中心に説明するだけで終わってしまった。この授業では第10回頃を境に、出席カードを配布する際の予習チェックを止め、予習をしていてもしていなくても、予習をやっているものと見なすことにしたのだが、やはりこの作戦はうまくいかなかったのかもしれない。前回リクエストが多数寄せられた単元は「名詞節と副詞節」「分詞構文」あたりのところだが、ちょうどこのあたりから予習チェックをしなくなっている。そのため、多くの学生が予習をサボるようになり、理解度もそれまでよりも低下することになったのではないだろうか。
・もともとこの授業では「予習」として、授業で扱う範囲の問題の答えを配布し、単純に教科書に答えを写してくるだけでもよいという形にしていた。これによって授業で扱う範囲に意識を向けさせ、教科書の説明の仕方とは少し異なる観点から講義形式で話し、その後で復習として、再度同じ内容をプリント配布するという流れにしていた。そして予習はUnit 1つを1点とし、復習はUnit 1つを2点としてポイント加算していったが、復習に比べたらコストパフォーマンスが悪く、またやってもやらなくてもやったことになる(このようにした理由の一端は以下の第9回の授業記録を参照)という甘えから、やらない学生が増えたのだろう。案の定、机間巡視をしながら数名の教科書の書き込み(これが予習作業)が欠落している学生がかなりいたような印象であった。
・何はともあれ、教科書の「名詞節と副詞節」「分詞構文」の範囲を中心に、前に取り上げた時の3倍ぐらいの進め方・端折り方で40分程度で解説。特に副詞の用法(なくても文構造には支障がない)を中心に、副詞の箇所を外しながら確認していく作業を繰り返し行った。これらの範囲の説明が終わった後に出席カードの自由記述欄で、この範囲について授業開始時よりも理解度が高まったかどうかを書いてもらったところ、そのように感じた学生が多かった様子。(本当はそれでは困るのだけれど。)
・小休止のあと、今日の本題で仮定法の範囲を扱った。「仮定法には裏がある(裏がないのが直説法)」という名言(迷言?)、「仮定法が文法書の最後で扱われるのはおかしい」というボヤキ、「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」という「謎のセリフ」を3行まとめて板書してから、仮定法過去と仮定法過去完了という文法用語の意味と絡めながら説明。また、教科書の例文や問題箇所に示されている日本語訳を使い、「裏の意味」を考える練習を行った。(出席カードに何も書くことがない場合はどれか3つの文で「裏の意味」を書かせた。)また時制を1つずらすことは日本語でも共通しているというところから、上記の謎の「セリフ」について紹介。そして以前の授業でも取り上げた助動詞の実現可能性の度合いと絡めながら説明。最後にwere toの構文とbe to不定詞が仮定法と直説法の関係になっていることを説明して終了。
・授業後に回収した出席カードを見ていて気づいたのだが、後期は月曜日が最後の授業ということで、4年次学生の中にはこの授業が学生生活最後の授業という者がいた。もっとも、卒業間際になってまだ卒業要件を満たす英語の単位数が足りず、学部の英語授業の中では最も初級レベルと言える内容の授業を取らなければならなかったというところは正直、勘弁して欲しかったのだが。



第14回 1月7日

授業の流れ

・復習プリント回収、出席カード配布(配布条件なし)、タイタニックのところの解説。
・大学指定のケータイ授業アンケート。今回は匿名。しばらくしてからリアルタイムで提出状況を確認しながら、回答の傾向、印象などをコメント。
・ミニレポートについて案内。提出用のフォーマットはこちら。(.docx形式)
・質問コーナーは30分ほど。12月17日に寄せられた質問を中心に。自由に調べさせる検索キーワードとして「自然言語処理」「サピア・ウォーフの仮説」「エスペラント」「人工言語」「ザメンホフ」「ノシロ語」と板書。また、iPhone用の翻訳アプリとしてVocreを紹介。
・教科書コーナー。「比較」の単元は考えるべきことや、中学・高校の英文法と比較してもさほど付け加えることがないので、補足的な考え方を説明しながら流す程度。as…as に関して「前のasは「同じくらい〜」のas、後のasは「〜と比べた場合に」のas」など。比較級と最上級の作り方のページは全体を音読し、音節数を意識させるために英語の音節の数え方についても説明。また、このページは先に復習プリントを配り、ここをディクテーションのような方法で埋めさせた。(形を考えて埋めるのではなく、音で聴いて埋めてから後で確認するというやり方。)
・自由記述アンケートは「もう一度解説してほしいUnitの番号や、具体的な文法事項があれば書いて下さい。」という形で指示。来週の質問コーナーはこちらを優先。結構教科書のあちこちでいろいろなリクエストが出てきたので、来週どういう時間配分にするかちょっと考えないといけなさそう。

質問コーナー(順不同)
・エスペラントはなぜダメだったのか?
・日本の大学もオンライン講義になりますか?なるとしたら何年後ぐらいですか?
・なぜ塾業界はドロドロしているんですか?高校の時も先生がそのような類のことを言っていたんですが。
・塾がもうかると言っていましたが単純になぜでしょうか?少子化が進んでいるのでそこまでもうからないような気がします。
・今、世界で教育の環境が一番いいのはどこですか?
・これから先、機械翻訳で自然な翻訳ができるようになると思いますか?
・指は手の4本はfingerで足はtoeと区別されていますが、親指はthumbで手足両方表現できるのですか?
・日本がJapanと呼ばれるようになったのはなぜですか?
・前置詞の話ですが、on は面や物と接しているときに用いられるものですが、糸などで間接的につるしている場合でも on は使えますか?
・言語が複雑化しすぎて誰からも使われなくなり、その言語が消滅するということはありますか?




第13回 12月17日

授業の流れ
・復習プリントを回収。出席カードの予習チェックなしで配布。タイタニックの部分の説明。
・質問コーナー。今日は若干長めで40分ほど。
・教科書コーナー。関係代名詞の復習をしてから関係副詞へ。自分が関係代名詞〜関係副詞を説明する時にはいつも「言葉の乱れにうるさい爺さん」が登場する。例えばHe is the man. Ann is living with the man. を関係代名詞でつなぐとき、He is the man whom Ann is living with. の文末に出てくる前置詞を「言葉の乱れ」と判断する立場。だから with は前に持ってきて with whom としないといけない、というように話を持って行く。もちろん「言葉の乱れにうるさい爺さん」は架空の人物だが、こういう小話を挟むことで少しでも記憶に残ればいいなあ、と考えている。そのほか、関係詞関連のいくつかの話として、whoseは「そしてその持ち物の」と捉えることや、言語類型論的には日本語の関係詞と英語の関係詞は大きく違うということについて。また、日本語話者が特に関係代名詞の所有格が理解しにくいことは言語類型論から説明できる、みたいな話も少々。
・出席カードの自己申告・ミニアンケート欄には「年明けのあと2回、頑張って出席できるか?やる気はあるか?」という質問にしてみた。実際のところ、このクラスは授業中の全ての活動をポイント換算しており、学期途中でも中間成績を配布しているので、既に6割を超えている学生も少なくない。以前、同じ授業を後期に担当したときは最後の2回は出席率が非常に悪かったのだが、そうなって欲しくないという願いも込めつつ。学生からの回答ではほぼ全員が「がんばれそうだ」みたいに書いてくれたが、中には「これ取らないと留年なんです!」という悲壮の声も…。そして今日の出席者28人中3人からは「出席しない」との声も…。(冗談であってほしいところだけど。)最終回は「これまでの仮定法のイメージが変わる話」をする予定なので。

質問コーナー(順不同)
・英語を勉強しない国はありますか?日本語を勉強している国はどこですか?
・どこかの企業は社内での会話を英語で話すというのを聞いたことがありますが、それは本当ですか?
・アメリカ人とイギリス人は顔を見ただけでどっちの人か判断できるのでしょうか?
・日本には敬語がありますが、敬語はどの言語にもあるのでしょうか。
・日本語のような敬語は他の国にも存在するのですか?
・この前「ピングー」という海外の子供向け番組を見たんですが発音が速すぎてマジで何言ってるか理解できませんでした。海外の子供たちはあんな超速言語で聞き分けられているのでしょうか。
・関係代名詞が簡単に思える教え方があるのに高校などで文法をする意味はあるのでしょうか。
・海外のお笑いはドッキリが中心なんですか?
・日本語においては「ひらがな」「カタカナ」「漢字」、英語においては「アルファベット」というように文字に名前がありますが、ロシア語の文字にも名前はありますか?ёやйのような文字に名前はありますか?携帯では「記号」の中に入っているような文字です。(補足:この話からどんどん脱線して、共訳で参加した『図説 ことばの世界』からアルファベットの起源のページを書画カメラで提示し、そのあとで数日前にTwitterで見かけた мёЯЯЧ CнЯIsтмДs という「記号」による絵文字の話を少々。)
・iPhoneやスマートフォンの日本語を話すと翻訳したい言語に翻訳し、音声で返してくれる機能がありますが、これがあれば外国語の教師が必要なくなるという危険性はないのですか?
・就職活動をしていたら教育関係の会社と接触する機会がありました。そこで質問なのですが、先生は塾などの教育関連の会社(機関)をどう思いますか?今やたくさんの生徒・学生が一度は携わっていると思います。学校教育では限界があるのでしょうか。必要性なども含めて先生の個人的見解を聞かせてください。
・英語が絶対に必要だ!と言われる今の社会ですが、いつから英語がこれほどまでに重要視されるようになったのでしょうか。
・every dayは2語で記すのが正しいですが、every bodyと書かないのはなぜですか。
・先生は教師という職業に就いた今でも学生時代もっと勉強しておけばよかったと思うことはありますか?



第12回 12月10日

授業の流れ
・復習プリントを回収。出席カードは復習プリント提出の際に自由に取っていくという形で配布。もうこのまま年度末まで予習チェックなしで通してもよいと思っているところ。
・タイタニックの箇所を説明。
・質問コーナー。今日も30分以上。相変わらず質問が多いのは嬉しい悲鳴。
・教科書コーナー。分詞構文の箇所を「〜ing形」の本質的な意味と絡めながら6つの用法に共通する意味を中心に説明。そのあとで関係代名詞を使った文のつなぎ方をルールを板書しながら説明。出席カードのミニアンケート欄に縦線を入れ、左側に関係代名詞のこれまでの理解度、そして右側に今日の授業を聴いての理解度を数字や言葉で書いてもらったが、当然のことながら数字が理解度が上がったと書いてくれた者がほとんど。復習プリントをやる際にも、授業に出てちょっと分かるようになったという「成功体験」があれば、復習で一層理解度も上がるだろうと考えたので、一種暗示のような効果も狙ってみた。もちろん既に関係代名詞は一通り理解できているという学生や、授業で話を聞いてもやっぱり分からないという者もいたようだが、後者には予習をきちんとやっていないという者も含まれるのだろう。
・次回は関係代名詞の復習から関係副詞まで進める予定。

質問コーナー(順不同)
・日本では朝昼夜であいさつが別ですが、アメリカでは関係なくHelloと言っている気がします。Good morning. なども使っているのでしょうか。
・学力世界一なのはフィンランドと言われていますが、どのような指標で測っているのですか?また、日本人の学力を向上させるためにはどのようにしたら良いと考えますか?フィンランドも日本のようにゆとり教育を実施しているらしいですが、なぜ成功したのですか。また、なぜ日本は失敗したのでしょうか。
・ゆとり教育について先生の意見を聞かせて下さい。
・アメリカでは一流大学によるオンライン講義が流行しているそうです。日本にはありますか?有用性は何でしょうか。
・英語話者や洋楽など(原文ママ)がLOLという言葉を使っていますが、これは何かの略語か何かですか。あと、他にも似たような使い方をする言葉があれば教えて下さい。
・なぜ国や地域で言葉は違うのでしょうか。全ての国が統一の言語にならなかったのでしょうか。
・海外へ行った際に言語の違いと文化の違い、どちらの壁が厚いでしょうか。私は海外へ行ったことがないので気になります。
・日本語と同じような文法をもつ言語は何かありますか?
・3単現のsはなぜ付くようになったのでしょうか?
・get home と go homeの違いは何ですか?
・英語にしりとりはありますか?
・外国人と結婚すれば名前はどう変わるんですか?
・今、日曜日の夜9時に航空会社をテーマにしたドラマが放送されています。ドラマとはいえパイロットや管制官は常に英語でやりとりしています。実際の航空会社では入社するにはどの程度の英語が必要ですか?
・いつも質問コーナーの質問を調べずに言っていると言っていましたが、その答えてる分の知識はいつどうやって得たのですか?
・世界で一番治安が良くて住みやすい国はどこですか?
・LINEや他のアプリで英語の翻訳機能があるものが存在しますが、あれは正しく翻訳されているのですか?



第11回 12月3日

授業の流れ
・復習プリントを回収。
・任意提出のレポートを返却。採点基準などを説明。
・タイタニックの箇所の説明。
・質問コーナーの前に出席カードを配布するはずなのにうっかりそのまま質問コーナーを始めてしまった。ほとんど質問コーナーも終わりかけの頃に出席カードの配り忘れに気づいた。「乗っかり質問」が書きにくかったかもしれない。それでも手元にメモを取りながら話を聞いてくれた学生も多かったようで、質問件数はいつもとあまり変わらなかった様子。所要時間は35分程度。毎週解答しきれない質問が多く、是非とも答えたいと思いつつ残してある質問で最古のものは11月12日の授業の時のものだが、今日はあえて先週の質問あるいは先週の質問コーナーに関係のあるもののみに限定して解答した。
・教科書コーナー。今日は集中的に「副詞」を攻めてみた。この授業でよくやっている方法だが、教科書の冒頭部分から副詞の役割を確認しながら、副詞・副詞句・不定詞の副詞的用法・副詞節が出ている箇所を全部チェック。そして最後に分詞構文まで。(出席カードへの自由記述で「副詞の意味がようやく理解」というコメントがあったのは大成功!)分詞構文は6つの用法に共通する意味として「同時性・同一性」という切り口から説明したが、ちょっと尻切れトンボ気味だったので(〜ing形の本質的な意味と絡めて話すことができなかった)次回はこのあたりから。そして次はいよいよ関係代名詞。教科書では副詞節を分詞構文を使って書き換える手順は詳しく書かれているのに、次の関係代名詞の単元では2つの文をつなぐ手順については何も書かれていない。高校レベルと中学レベルの違いなのだろうか。関係代名詞を使って長い英文を作ることができないという大学生はとても多いのに。(文法学習でマーク式問題ばっかりやっている弊害か。)
・授業の最後に出席カードのミニアンケート欄に「英文法を勉強するための方法は見えてきたか」という観点で自由記述してもらった。35人の出席者のうち、「まだ見えてこない」というようなコメントは2名だけ。少しずつでも彼らなりに何かが見えてきている状況の様子。良いことだ。


質問コーナー(順不同)
・毎回質問コーナーに答えるために調べてきたりしているのですか?
・言語獲得についてもう少し詳しく教えて下さい。
・日本語の起源は?
・言語学者はどのようなことを研究しているのですか?
・日本語のトマトは逆から読んでもトマトですが、英語だと逆から読むということば遊びみたいなのはあるんでしょうか。
・英語の筆記体も国によって癖が違ったりするのですか?
・公共の文書で手書きでaやg(注:手書きの字体)を"a"や"g"(注:教科書などで使われるフォント)と書いてはいけないものなのですか?
・プログラミング言語も国によって違うものなのですか?
・英語で日本語の「人々」や「国々」の「々」のような使い方ができる単語はないのですか?
・"right"には「正しい」や「権利」などプラスの意味がたくさんありますが、逆に"left"にはマイナスの意味はありますか?
・外国人でもなまりや〜弁があるんですか。
・アメリカ人が仏教を理解することは可能ですか。
・世界には親日と反日のどちらが多いんですか?
・現在の公用語は英語ですが、その前は何の言語だったんですか?ラテン語とかですか?
・洋画には日本語字幕があるように、邦画には英語の字幕はあるんでしょうか。また、あるなら字幕を付ける時に何か制約があるのでしょうか。
・英語は他の言語より比較的に楽なのは本当ですか?




第10回 11月26日

授業の流れ
・先週木曜日を提出期限としていた任意レポート、任意という名前の割には提出が多く、採点が間に合わなかったため返却ができなかった。(先週末の出張も影響している。さらに言えば今朝、授業前に採点しようと思っていたのだが、通勤経路のバス・電車・バス全てが雨天と渋滞で遅れ、授業前の時間が全くとれなかった。)
・復習プリントを回収してタイタニックの箇所の説明。
・予習チェックは自己申告にした。全員同じ出席カードを配布して、予習したら予習したと右上に書くように指示。
・質問コーナー。今日はいつもよりも若干短めで30分ほど。
・出席カードのミニアンケート欄はこの授業をARCSモデルのA(注意を向けている), R(自分の興味と関連), C(自信がついた), S(満足している)の4つの観点で評価してもらうことにした。結果は後述。
・教科書コーナー。前回板書した図(第9回参照)を再度書き、そこに今日の内容を説明しながら追記していった。最終的にこんな板書が完成。(前回同様、これだけ見てもよく分からないと思うけど。)

・「名詞節と副詞節」の復習プリントと次回の「分詞構文」の箇所の解答を次回までの予習用として配布して終了。

質問コーナー(順不同)
・先生が海外で最も驚いた文化の違いを教えて下さい。
・洋画を英語で見ると少しは英語を話せるようになれますか?
・英語話者の話し方が速いのはなぜですか?
・なぜ不規則動詞はあるのですか。edなどで全て表してはいけないのですか?
・ある番組のコーナーでロザンというお笑い芸人が道に迷っている人を案内するというものがあるんですが、そのコーナーでよく外人の観光客を相手にして中学レベルの単語を並べただけである程度会話ができていたりするのですが、ある程度、文法の法則を無視しても会話は成立するのでしょうか。
・日本だけでなく世界中で「グローバル化」が推進されていますが、どうしてグローバル化が始まったのでしょうか。
・現在の標準語は英語だが、英語が通用しない国が存在したりするのだろうか。
・様々な国にある「方言」はどのようにして生まれるのですか?東西ドイツ分離といった数年〜数十年でも言語に変化はあるのでしょうか。
・日本人の子供は日本語が覚えやすくて、アメリカ人の子供は英語が覚えやすいなど、遺伝子によって言語が覚えやすくなるということはありますか?
・前回の講義で英語の文法の全体図を見ましたが、分詞構文やら見ただけではあまり意味がわからないような表現が大量にあるな、と改めて思いました。やはり他の言語でも分詞構文などといったような表現の方法はあるのでしょうか。

学生のA/R/C/S(注意を向けている/自分の興味と関連/自信がついた/満足している)による評価より
・学生ごとに書き方がいろいろであるが、「ARCS全てを満たしています!」というありがたい評価がある一方で「A:× R:× C:× S:×」と書いた学生がいて、ちょっと気になるところ。その割にはこの学生も毎回の出席カードへの記入はそこそこ書けているんだけどねえ。(ある程度AとRがないとこれだけのことは出席カードには書けないはずだが…アンケートで全て「1」を選ぶタイプの学生?)
・やはり「まだ自信はついていない」という意見が多い。(例えば「ARSは満たすがCだけ満たさない」「注意を向け、興味深く、満足しているが、自信はついていない」というコメントなど)それでもあきらめずに少しずつやってくれれば…。
・「ARCSのRとSがいいです」というコメントはどう判断しようか?あまり注意は向けていないけど面白いからいいや、という意見?ま、それでもいっか。
・「ARCは英語が嫌いなのであんまりだがSは満足です。」という意見もイイネ!
・自信がついたという例では「もう一度中高で習った文法を別視点から学ぶことで自信がついた」という意見があった。まさにこの授業の狙い通り。



第9回 11月19日

授業の流れ
・復習プリント回収。今回はUnit 3つ分もあるので相当な回収枚数になった。でもよく考えたら前期の同じ授業は受講者数も3倍以上いたので、提出物のチェックも3倍以上の手間がかかったはず。その点、今回はかなり楽。併せて11月22日を〆切としている任意提出のレポートについても回収。
・教室を巡回しながら予習チェック。このとき、重大な不正行為が発覚したが、その詳細は後述。
・出席カードの自由記述欄に早速アンケート。この授業も早いもので9回目ということなので折り返しを過ぎたことになるが、この授業の後半戦をどのぐらい頑張るか、決意表明を書いてもらって近所の人と見せ合って確認。
・いつものようにタイタニックの部分の和訳と設問の正解を口頭で説明。
・質問コーナー。20分に収めようと思っても30分になってしまうのはいつものパターン。
・教科書コーナー。前回、動名詞と不定詞を扱い、今日のテーマは分詞なので、準動詞の全体像をまとめて扱うには最適のタイミング。まずは名詞・形容詞・副詞について説明してから、それぞれの句と節、不定詞の3用法を一覧表としてまとめてから、不定詞の名詞的用法について説明。続いて形容詞的用法と副詞的用法の概略。不定詞の名詞的用法の横に動名詞、その下に分詞と書き、教科書のUnitの番号を丸数字で書き込んでそれぞれのページの内容を説明してから、さらにそれぞれの関係が分かるようにした。その他、この授業でこれまで説明してきたキーワードなどを適宜盛り込み、最終的に以下のような板書が完成。
(これをそのまま完成品として見ても分からないだろう。どのように書き加えていったかの順番が大切だと思う。こういう教材提示の仕方をカーン・アカデミー風に動画にまとめてみたいのだが…)
・分詞の範囲の復習プリントと次回の「名詞節と副詞節」の箇所の解答を次回までの予習用として配布して終了。

授業時に発覚した不正行為について
・授業開始時の予習チェックの際にとある学生の重大な不正行為が発覚。ただしこの不正行為に関しては見て見ぬ振りをすることを学期はじめに宣言している。
・この授業では予習として前の週の終わりに次の週で扱う範囲(回によってUnit 1つ〜3つを指示)の解答を配布し、教科書の英文法問題(記号問題は全くなく、必ず単語や英文を書き込む問題ばかり)の答えを予め埋めておき(自力でやってもよいし、解答を写すだけでもよい)、それをもとに教科書とは違う観点からの英文法の捉え方の講義を聴き、再度教科書と同一内容をプリント配布し、翌週までに再度埋めてくる(この時も自力でやってもよいし、解答を写すだけでもよい)という形、つまり同じ教材を2回ずつやりながら進めて行くことにしている。そして予習分はUnit 1つにつき1点、復習分はUnit 1つにつき2点という計算にしており、教科書は22課あるので、予習分と復習分で成績の66点分ということになる。
・このうち、復習プリントは一人ずつ提出を求め、チェックした提出物は返却もしないので、不正行為は難しいが、予習は教科書への書き込みを指示している。しかしこの授業は今年度前期にも同じ教科書を使った授業をやっている。(また来年度も前期・後期とも同一教科書を採択する。)このため、学生の中には前期に別の学生が書き込みを終えた教科書を教室に持ち込み、それを自分自身が予習したかのように見せかけ、予習分の点数を騙し取ろうとする者もいる。
・これまでにも怪しい動きはあった。学生が所有している教科書で、予習として指示した箇所よりも遙かに後ろのページに書き込みがあるのがちらっと見えたことがあった。まだそのぐらいなら可愛げ(?)があるのかもしれないが、今日遭遇した事例はひどい。学生の机の上には教科書が2冊。そして予習チェックしながら巡回している時、指定したページを開かせたら何も書き込みがなかったので、予習していないことがわかる出席カードを渡そうとしたところ、「教科書を間違えました」と言って、筆跡の異なる字でびっしり全ページの書き込みができている教科書から指定したページを開こうとしていた。あまりにも稚拙な「不正行為」で失笑ものだが、想定の範囲内でもあったし、学期始めから宣言していたように今回の件も見て見ぬふりをすることにして当該学生には予習をやったことが分かる出席カードを渡した。(実質的には今回の予習として指示した範囲はUnit 1つ分しかないので、成績でも1点しか違わない。ほぼ誤差の範囲と見てよい。)
・学期始めに配布したシラバスの補足資料で書いた内容は次の通り。「前期の受講生からプリントの答えや全て中身が書き込まれた教科書が回ってくるかもしれません。前期の人が使った教科書には全て答えが書いてあります。これをもって後期の受講生が予習したことに代えることについては見て見ぬふりをします。しかしそういうことをしてせっかくの再学習の機会を汚すようなことをする人を心から軽蔑します。復習用プリントはどのみち書いて出してもらわないとポイントがつきませんので、最低でも1度はやってもらうことにはなるでしょうけど、そもそもこの授業は全ての問題を2回ずつ考えることを目的としていますので、そのうち1回を他人の力を借りてやることには全く意味がありません。おそらくそういうことをやっている人はきっとどこかでむなしくなって途中でこの授業に出てこなくなるでしょう。悪魔のささやきに負けず、強い意志を持って、今からの半年間で英文法の全体像をマスターしてやるつもりでこの授業に臨んで下さい。」
・当該学生(と、その他の不審な挙動が観察された学生たち)は「悪魔のささやき」に負けたのだろう。それとも初めからサボるつもりだったのだろう。こういう学生のことは叱ったりはしないが、上述の通り、心から軽蔑することにしておく。でも見捨てることはしない。

質問コーナーで取り上げた質問(順不同)
・小・中・高・大の中で一番教員免許を取るのが難しいのはどれですか?
・日本では手話がありますが、他の国でも手話はあるんですか?
・英語には手話とかあるんですか?
・なぜ中国はあんなに日本を嫌っているのですか?かつて両国間で何かあったんですか?
・外国人が使う「アイアイサー」とはどういう意味ですか。また、英語で書くとどうなりますか?
・日本と同じように母国語に漢字が混ざって使われている国は他にありますか?
・日本では成績が悪くても義務教育の段階ではエレベーター式に学年が上がっていけるものですが、他国も義務教育の段階での留年はないのですか。また逆に飛び級がある国があれば教えていただきたいです。
・語学系の大学院では具体的にどのような勉強ができるのですか。文学系の英文学科は古典などの研究をすることは想像がつくのですが、語学系の英語学科はどのような講義を受けることになるのか教えていただきたいです。
・人間がこれから先、進化するとしたらどのように進化すると考えられますか。今現在では人間が一番脳が大きく知能が発達していますが、何か他の動物が人間の知能レベルを超すような発達をするようなことはあり得ますか。
・日本の結婚式はお寺の場合と教会の場合がありますが、この風潮はなぜですか?そしてアメリカは教会のみですか?
・ネアンデルタール人の五十音表みたいなものはあるのですか?
・親が何かしらの資格を大学のうちに取ることを勧めてくるのですが、資格を持っていると就職の時に評価されますか?
・人間の体の構造で肺の機能などで言語は発達しないという話をしていましたが(注:文脈不明)言語学ではそういうことも学ぶのですか?
・近々父が出張でインドネシアに行きます。そのために父がインドネシア語を勉強していたので少し本を見せてもらうと英語やドイツ語などと似ている部分がありました。これはインドネシアの歴史などにも関係あるのでしょうか?
・教育工学はどのような形で英語教育に役立っていますか?
・和訳をする宿題があったのですが、私はいつも直訳しすぎて日本語がぎこちなくなってしまいます。何か日本語を自然に訳せるコツを教えて下さい。



第8回 11月12日

授業の流れ 
・成績の中間集計を個人票にして配布。この科目は予習、出席カードへの記入、復習プリントの提出が全てポイント化されて毎回記録されるので、特にこれまで復習プリント提出をサボってきた学生は既にこの時点でほぼ挽回不能レベル。(これから残り7回の予習+出席カード記入+復習プリント提出+レポート2回を満点評価という状態でもぎりぎり60点に足りるかどうかという状態なので。)早めに引導を渡すことにした。もちろん授業に出てきてもらうのは全く構わないけど。
・いつものように復習プリント回収(Unit 10)と予習チェック(Unit 11〜13、ただしUnit 11の最初のページのみをチェック)。そして復習プリント範囲のTitanicの部分の説明。
・質問コーナー。今日も目標は25分以内ということにしていたが、35分ほどかけてしまった。今日は質問コーナーで参照・紹介するために教室に持っていった本が結構多くて大変だった。いろいろ質問が多かったけど、何とか持っていった本を使っての説明は消化。でも相変わらず先週分だけでなく先々週分の質問も全て答え切れていない状態なのだけれど。(ここ最近ボツ質問も増やしているが、それでも追いつかない。)
・教科書コーナー。まずは完了形のところの復習。「今日の迷言」として「haveというからには何か持っているに違いない」と板書し、「何か」の下に(=経験)と書いた。これを元に完了形の4つの用法を説明。さほど時間はかけられなかったが、この内容をそのまままとめれば任意提出のレポートの題材になるように説明。そして今日のメインテーマである動名詞と不定詞の違い。ここでは動名詞の単元のところに書いてある例文を不定詞に置き換えて書いたらどうなるかという違いを中心に説明。また、前置詞の後が動名詞になるというおなじみのルールも「どうしよう、どうしても動詞だ」などという毎年繰り返されるダジャレを挟みながら説明。最後に不定詞の3用法を全てtoの持つ意味から考えるということで、「〜の方向に向かう」という意味を念頭に教科書の不定詞に関係する例文をいくつか抜粋しながら説明。
・次回は分詞に入るので、再度、動名詞と不定詞の違いについて説明してから、今度は動名詞と現在分詞の共通点や進行形との関係などについても扱う予定。
・うっかり出席カードの自由記述欄の設問を考えるのを忘れていたので、今日は無記入での提出ということにした。

質問コーナーで取り上げた質問(順不同)
・知的好奇心があまりないんですが、なにか知的好奇心を持てるようなものはないですか?
・やはり海外にいきなり移動するのは間違いでしょうか?(注:ちょっと意味不明な質問でしたが)
・イギリスのご飯っておいしいですか?
・旧情報と新情報についてですが、新情報は文の後に現れやすいと書いてありました。ですが、説明が下手な人などは新情報を前の方に持ってきてしまったりすると思われます。このような場合でも文章として直す場合は、通常通り新情報を後ろに持っていった方がいいのでしょうか?
・ふと思ったのですが、どうして高校からは義務教育ではないのに高校入試や大学入試に対して必死になるのだと思いますか?
・日本では英語の勉強に英語の新聞を読むことを薦めたりしていますが、アメリカでは日本語の勉強方法で日本の新聞を薦めたりしているのでしょうか。
・3人称単数のsについて、英語圏の人々はどのような感覚でsを使っているのでしょうか?
・二つで一つのものを英語で書く場合には(三単現の)sは付くのでしょうか。
・I'm loving it. は中学の時は「好きになっている途中」という和訳で教えてもらいました。これは間違っているのでしょうか。
・留学するとしたら先生はどのぐらい滞在する方がいいと考えますか?
・英語がスラスラはなせるようになるためには留学した方がいいのですか?
・日本語が一番簡単な言語ではありませんか?
・日本語には「ゐ」「ゑ」など現在では使われなくなった文字がありますが、英語にはこういった旧字はあるのですか?
・大阪工業大学は university と college のどちらに当たりますか?(→どちらでもない。institute)
・東京大学は The University of Tokyo と表記し、京都大学は Kyoto University と表記されていますが、大学のシステムによって英語の大学名の違いが出ることがあるのですか?
・You and I という語順はよく目にしますが、I and you は見たことがありません。これは失礼な表現になるのですか?
・英語の数え方の一つに「シングル」「ダブル」「トリプル」…がありますが、4以上の表現の仕方を教えていただきたいです。(→以前ブログ記事に書いたものを紹介)
・フランス語の数体系を聞いてびっくりしました。なぜあんなに面倒な表現になったのでしょうか?
・母語で外国語を教えるのと習いたい外国語で教えるのではどちらが言語習得がより早いですか?
・言語はいつ生まれたのですか?私たちが生きている間に新しく言語を作るのは絶対にできないと思います。いつのどのような瞬間に言語が生まれたのかとても気になります。
・先生は世界で一番治安の悪い国はどこと思いますか?(→外務省の海外安全ホームページを紹介)
・英語は全世界で何カ国ぐらいで使われているのですか?
・なぜ英語には縦書きは存在せず横書きだけなのでしょうか。
・なぜ英語には敬語が存在しないのですか?昔は存在していたのですか?
・スペインのカタルーニャ州では独立運動が広がっており、州ではスペイン語を廃止してカタルーニャ語を広めているそうですが、カタルーニャ語が話せない子どもはいじめられたりしているとのこと。先生はこのニュースはご存じですか。ご存じでしたらカタルーニャ語のことも関連して感想などお伺いできたら、と思います。
・初めて日本に外国語が入ってきたとき日本人はどのようにして対応したんでしょうか。私たちは生まれた時から身近に英語がありましたが。



第7回 11月5日

授業の流れ
・宿題の復習プリントを回収。Unit 7〜9を受付。
・予習チェックはUnit 10のみ。出席カードを区別して配布。今日の予習範囲は1課分だけだったのでいつもよりも多くの学生がやってきていたような気がする。
・Unit 8〜9のTitanicの部分の和訳と設問の答えを口頭説明。
・任意課題のミニレポートについて説明。今日の授業までの平常点・課題点の中間集計を次回個別配布する予定なので、それを見てから提出するかどうかを決めても良いことにした。
・質問コーナー。いつもよりも少しだけ減らしたが、それでも30分程度。もうちょっと減らしても良いと思っているが、学生から「短いくらいだ」とのコメントも…。
・教科書コーナー。質問コーナーを減らしたので、今日話すべきことは全て盛り込むことができた。Unit 8の第5文型の話から開始。第5文型を理解するには3つの山があるとし、(1)補語にto不定詞を伴う場合(「時差が生じる」と考える) (2)補語が原型の場合と〜ing形の場合の違いについて(原型の場合は「最初から最後まで」、〜ing形の場合は「途中の一瞬」) (3)使役や許可を表す表現(have, make, let)の3つに分けて適宜例文を引用しながら教科書に沿って説明。続いて予習範囲の完了形の範囲については、現在完了、経験、結果、完了、継続という文法用語そのものに問題があることを述べた上で(多くの中学生が「完了の継続」という説明の仕方に引っかかる)4つの用法は全て「経験を持っている」という意味にまとめることができるという形で説明。ここでは別ブログの記事で書いたhaveの多義性の話と絡めて紹介。この記事の検索方法を説明(「吾輩 have」でググると出てくる)したところ、実際に一部の学生はスマートフォンから当該記事を読みながら話を聴いてくれた模様。
・次回までの宿題はちょっと分量が多いが、Unit 10の復習とUnit 11〜13の予習。
・出席カードの自己申告・ミニアンケート欄は「教科書のUnit 0〜10をぱらぱらと眺めてみて、だいたい理解できているUnitの番号を羅列」するように指示。全てのUnitについて、大丈夫という学生も2割程度はいるようだが、まだやはりどこか苦手なところをそれぞれ抱えている様子。予習・復習をサボっていたのであれば仕方ないが、これらをきちんとやってもまだ理解できていないところがあるのなら、是非早めに解決して欲しいし、こういったことこそ質問コーナーで尋ねて欲しいものである。

質問コーナーで取り上げた質問(順不同)
・英語の発音に似ている言語はありますか?
・日本語の発音に似ている外国語はありますか?
・日本人以外に日本語をよく勉強している国はどの国ですか?
・Do you...? の Doの品詞は何ですか?
・There is... の構文は1文型ですが、Thereは副詞なのになぜ主語になれるのですか?
・モンゴル人力士は日本語を流暢に話しているように思います。人種と言語に関して関連性はあるのですか?
・話者人口はどうやって数えているのですか?
・なぜ知的財産学部には第2外国語の授業がないのですか?
・外国における日本語の授業があるとすれば、それは一体どんなものなんですか?日本における英語の授業に等しいようなものでしょうか。
・英語の教師になろうと思った理由は何ですか。
・洋楽以外に外国語の曲を見ない気がするんですけどなぜでしょうか。
・言語と顔は関係していますか?例えば日本人が英語で日常会話を長年続けて行けば少しホリが深くなるなど。逆にアメリカ人が日本語を日常会話で使っていたらアッサリした顔になるなど。
・日本人の名前をローマ字で読む時、英語話者が苦手な音はありますか?
・先生の授業スタイルはオリジナルですか?それとも昔教えてもらった先生のを基本にして変えて行っているのですか?
・もし世界中の言語が1つの言語に統一されたら世界はどうなりますか?
・少し話が飛びますが、地球のような惑星があったとしたら、やはりコミュニケーション手段は言語なのでしょうか?またはジェスチャーなど?(補足:ここでは筒井康隆『関節話法』の話を紹介。あらすじはこちらのページに書かれています。ちょっとネタバレ気味ですが…。)
・日本はどうして教育にお金をかけないんでしょうか?
・言語を1つ覚えたいのですが、一番覚えやすいのは英語・中国語・韓国語ではどれだと思いますか?
・先生はどのようなことを研究して発表しようと思っているのですか?
・就職制度について、日本は今の制度から変えることができないのでしょうか?
・英語で数字を数える時、10〜19はsixteenのように6を先に言いますが(原文ママ)20〜はtwenty fourのように一の位は後に付きます。何か由来みたいなものはあるのでしょうか。たまたまですか?(補足:フランス語のquatre-vingt-dix-neuf(99)という数字の構造について簡単に説明。言語によってさまざまだが、日本語の数詞体系は世界の言語の中ではかなり単純な部類に入ることも説明。)



第6回 10月22日

授業の流れ
・宿題として課していた前回範囲の復習プリントを回収。予定進度から若干遅れ気味なので、今日はUnit 6だけの提出も可ということにしたが、ほぼ全ての学生がUnit 7も提出。
・通常なら予習チェックは巡回して行いながら2種類のカードを区別しながら配布するが、今日は全員一律で押印のあるカードを配布。予習をしてきたかどうかを自己申告させることにした。予習していない場合は押印部分を塗りつぶす形。
・出席カードの自由記述欄の中央に縦線を入れて2つに分割し、左側に授業開始時点での「やる気」を自由記述または%で記入させた。5%〜100%までいろいろ。中には「やる気ビンビンだぜ、俺!」という自由記述も。
・復習プリントのTitanicの部分の和訳と設問の答えを口頭で説明。Unit 7も説明した。
・質問コーナー。前回の授業アンケートで質問コーナーを減らして欲しいという旨の回答があったので、いつもよりも5分ぐらい減らしたが、それでも35分間が質問コーナー。(今日の出席カードでは「質問コーナーは減らすな」という意見も寄せられたのが悩ましいところだが。)
・教科書コーナーは少々遅れ気味なのでちょっと急いで進めたが、若干詰め込みすぎた感あり。まずは前回説明した〜ing形と過去分詞の本質的な意味をおさらいし、I'm lovin' it! の話も再度簡単に説明。能動態と受動態の書き換えは「話題として優先されるものが前にくる」という説明および「旧情報と新情報」というキーワード紹介。第4文型と第3文型の書き換えの時もそうだったが、書き換えたら意味が変わるという点についても掘り下げた。(このあたりは学期中間のミニレポートのネタとして使う予定。)また受動態と完了形には共通点があるというネタ振り。(これについては次回、完了形を扱う時に説明予定。)また、第5文型のところではネクサス構文について少し説明してから、認識動詞の補語でのto beなど「時差がある」時にtoが出てくるという話を紹介。残念ながら時間が足りず、第5文型のもう一つのポイントでもある補語が動詞の原形になる場合と〜ing形になる場合の違いを掘り下げるところまではできなかった。(教科書では「〜する」と「〜している」という日本語訳の違いでのみ説明しているのが惜しいところだが、次回これらを「最初から最後まで」と「途中の一瞬」の違いとして説明する予定。)
・最後に出席カードの自由記述欄の右側に授業終了時点での様子を自由記述または%で報告して終了。開始時よりも数字が下がっている者も。ちなみに上述の「やる気ビンビンだぜ、俺!」と書いていた学生は「しんどい」と書いていた。ネタのつもりか?

質問コーナーで取り上げた質問
・VELCテストはどのぐらい普及しているものなのですか?
・日本などで信仰されている仏教と韓国などで信仰されている儒教は似ていると思うのですがどのような内容の違いがあるのですか?
・IやYou以外に一人称、二人称を表現する言葉はないのですか?
・赤ん坊の代名詞をitで表された文章を読んだことがあるのですが、言語学的には he / she とどっちが正しい表現ですか?また公的な発言の場で動物を he / she で表現することはよくないのですか?
・日本語は世界の中でどのような認識なのでしょうか。一説には日本語・韓国語は難しいとされているようですが。
・先生はいくつぐらいから学問との相性が良かったのですか?
・英検は持っていた方が良いですか。
・先生から見てアメリカ人の民族性はどのようなものですか。
・言語的な仕組みが似ている言語はありますか?
・先生が学生に英語を教える時に難しいと思う英語の範囲、文法はありますか?
・先生は日本の中学・高校の英語の勉強についてどう思いますか?
・なぜ日本のクラス人数は他の国と比べて多いのですか?
・TOEICを持っていると就職に有利というのは分かりますが、持っていないとそれだけで落とされたりするのでしょうか?あまり英語を使わない企業とかでも最近はそのようなことがあると聞きました。
・他の国では虹は何色ですか?
・先生は何をきっかけに英語に興味を持ちましたか?
・先生は10000時間以上英語を勉強しましたか?
・先生は小学生の頃どの分野の英語を勉強していましたか?
・英語をしゃべれるようになって得したことはありますか?
・日本のことわざはアメリカでも使われていますか?
・日本のアニメやマンガは日本語を広めることに役に立っていますか。
・なぜ複数の時には s が付くのですか。3単現の s は何のために付けているのですか。別に付いていなくても問題ないと思うのですが。
・8文型では消してもいい副詞と本当は要るんじゃないかという副詞があると話していましたが、私は副詞が全部あってもなくてもいいように見えます。見分け方を教えて下さい。

省察
・出席カードには授業前・授業後にやる気%を書いてもらったが、授業中の様子を見る限りでは今日はどうも元気がなさそうに見える学生が多かったような気が…。



第5回 10月15日

授業の流れ
・宿題として課していた前回範囲の復習プリントを回収。授業開始時刻をちょっと過ぎた頃に来た学生の分までで締切。
・予習チェックとしてUnit 6〜7範囲への書き込みがあるかどうかで異なる種類の出席カードを配布。今日は最初のページだけでチェックすることにしたが、それでも最初のページの途中までしか書いていない者、全く書いていない者も相変わらずかなりの人数いる様子。ポイントが足りなくなって単位取れなくても知りませんよ。
・復習プリントで授業では扱わないTinanicに関する英文と設問への回答の箇所について、和訳と設問の答えを口頭で説明。
・出席カードの自由記述欄に早速記入。今日の質問は「前回5文型のルールを紹介し、これに基づいて復習プリントを埋めてくるように指示したが、何か新しい発見はあったか、5文型に関して理解度は増したか、何か復習プリントを書きながら気づいたことがあったかなど。」
・質問カードへの回答。相変わらず前回分を半数近く残してしまっている。今日はかなり質問コーナーの時間が長引いてしまったのだが、それでもこういう状況で、かつ教科書も予定通りに進まなかったので、ここらで何とか軌道修正をしなければならない。
・大学指定の授業アンケートを実施。今回のは記名式で、良かった点と改善を希望する点だけを尋ねるものなので、ほとんど普段の出席カードの利用でカバーできているはず。改善を希望する点がほとんど寄せられなかったのは有り難いことだ。(記名式だから書きにくいというのもあったかもしれないが。)うっかり有線LANのケーブルを持っていくのを忘れたため、学生が携帯電話から回答した内容をその場で確認することができなかった。
・教科書コーナーは5文型の復習から。補語、副詞、目的語という用語の確認までやってから第4文型と第3文型の書き換えの話題。これらは同一の意味ではなく、文末焦点によって区別できることを説明。そのほか、第4文型について教科書に沿って説明。続いて予習範囲の進行形と受動態の所に入ったので、まずは現在分詞と過去分詞の本質的な意味について紹介。そして進行形にならない動詞のところの話をいつもの持ちネタのMcDonald'sのI'm lovin' it. の話と絡めて説明。これで時間切れ。
・受動態の所に入れなかったのでこの範囲の復習プリントを課すわけにもいかなかったが、とりあえず配布。次回の回収は進行形のページだけにする予定。もちろん提出したい者がいれば受け取るが、受動態のところは学園祭を挟んで11月第1週でも構わない。予習範囲として第5文型のところをUnit 2つ分。

質問コーナーで取り上げた質問
・いま、世界のビジネスで最もよく使われている言語は英語だが、将来、日本語が主流になる時代は来ますか?
・これからの時代、新たな言語が生まれる可能性はありますか?
・英語を勉強する際に読む力、書く力、話す力のどれが大事ですか?
・映画を見るとき吹き替え英語字幕で見るか、英語音声日本語字幕で見るか、どっちが良いと思いますか?
・否定文のnotは何故省略してn'tと表現するのですか?
・三人称の時、一般動詞になぜsやesをつけるのですか?
・英語で書かれた日本の新聞を読んでみたいと思っているのですが、どの新聞社のものがおすすめですか?
・英語をまず仕事で使えるようになるまで勉強するつもりですが、もう一つ外国語を習得する場合、中国語か韓国語を勉強しようと思っています。将来性を考えたときにどちらを習得した方がいいですか。また、他に国際的に需要がこれから増えそうな言語があれば教えて下さい。
・TOEICを受験したときに後半にかけてリスニングもリーディングも集中力が切れてきて正答率が下がるのですが、英語の体力をつけるコツがあれば教えていただきたいです。
・語学留学で何か考え方や価値観の違いに変化はありましたか。
・先生が英語で最も苦戦したのはどのような文法でしたか?
・先生の両親や子どもさんも英語を得意とされているのですか?
・know, knight, knifeなどのkは読まないのになぜつけるのか?
・英語が話せるようになると仕事が増えたり給料が上がったりしますか?
・海外で何か危ない体験をしたことがありますか?
・英語だと思っていたのに外国では通じない言葉が知りたいです。
・部活動をやっていたら就職に有利になると聞いたのですが、実際のところどうなんですか?
・先生が面白いと思った英語の言葉の変化というものを教えて下さい。
・世界の言語の種類は何種類なのか?
・以前、台湾へ行って現地の学生と交流したのですが、中国語の方が話しやすいように思いました。英語と比べて、このように人種と言語に関係はありますか?
・大学生のアルバイトはどう思いますか?
・死語とはどういう基準で決まるのですか。
・なぜ日本語に漢字が必要なんですか?
・世界では銃社会が当たり前な国も多いですが、もし日本が何かのきっかけで銃社会になったら日本はどうなるでしょうか。
・外国では護身用に拳銃を持っているのは普通なんですか?
・世界で一番話し手が多い言語は英語ですか?
・昔、友達が言っていましたが、アラビア語を話せて通訳をすると給料が多くもらえると言っていましたが本当ですか?
・他の国の英語教育も日本と同じようなものですか?異なっているならどういった点で異なりますか?
・英語検定があるように日本語検定ってあるのでしょうか。あるなら、日本人がそれを受けると簡単に1級取れるのでしょうか?
・アイヌ語を今でも使って生活をしている人はいるのですか?

省察
・出席カードの自由記述欄で5文型の復習について書いてもらったが、新しい発見はなかったという意見も多かったので、今後は5文型についてはあまり丁寧に説明する必要はなさそうという印象。
・そろそろ出席カードの記載をサボる学生も増えてきた。予習もせず、自由記述欄も適当に書き、出席カードに記載の設問にも答えていない者は1点しかつかない。(0点扱いにする時もある。)きちんと出席カードを書くと今日の場合だと4点にもなり、こういう所で差がついてくる。仮にこれが10回続けば、もはや30点分の差となるが、どうも復習プリントの提出もない者もいる様子。再来週は学園祭で1週間休みになるが、その時にでも成績の途中経過を配布した方がよさそう。(後期は40名ちょっとなので成績個票を作るぐらいなら何とかなる。前期は130名もいたので断念して自己チェックシートを配布したけど。)
・やはり教科書にもっと時間をかける必要がありそう。質問コーナーを減らしたら…これはこれで文句が出てきそうだけど。



第4回 10月8日

授業の流れ
・宿題として課していた前回範囲の復習プリントを回収。授業開始時刻に締切。
・復習プリントで授業では扱わないTinanicに関する英文と設問への回答の箇所について、和訳と設問の答えを口頭で説明。
・続いて予習チェックとしてUnit 4〜5範囲への書き込みがあるかどうかで異なる種類の出席カードを配布。遅刻者にはペナルティとして予習をしていない者と同一の出席カード。
・質問カードへの回答。前々回の分で残っているものから優先に。質問コーナーにさほど多くの時間を割くこともできず、前回分は半分程度しか回答できなかったので、やっぱり次週に持ち越しとなった。ここまでで50分。
・教科書コーナー。前回の実現可能性の表を板書してから助動詞のポイントを再度説明して復習。また、must と must not、must と have to、will と be going to、can と be able to の関係などについても説明。
・その後、今日のメインテーマである5文型の導入。文法研究の起源の話から始め、最終的に1929年のOnionさんの5文型の話と、日本国内でそれが定着するに至った話をいろいろ脚色しながら説明。また、日本国内で出ている文法書でおそらく一番分厚いと思われる安藤貞雄『現代英文法講義』では5文型の致命的な欠陥を述べ、文型の区別については8文型のモデルを採用していることを紹介。
・そして最後に第1文型〜第5文型をS,V,O,Cなどの記号を使って書き並べ、ポイントとなるいくつかの概念(第2文型のSとCの関係、第3文型のSとOの関係など)に触れてから、文法用語の意味を考えるという視点で、補語、副詞、目的語がどういうものかについて説明。
・出席カードの自由記述欄の質問は「この授業の内容は英語ギライに効きそうですか?」とした。

質問コーナーで取り上げた質問(私の回答内容は省略しますが、特に回答を希望するものがあればコメント欄やTwitter/Facebook/Google+などで尋ねて下さい。可能な範囲でお答えします。
・留学するならどこの国が一番いいですか?
・なぜ外国人は何カ国語も話せるのですか?
・先生はNHKのTEDカンファレンスはいいと思いますか?
・先生の語学研修の思い出を聴かせて下さい。興味があります。
・これからも英語の必要性はありますか?
・ミドルネームの意味は何ですか?
・英語の冠詞はa, an, the以外にもありますか?
・日本と仲良い国と悪い国を教えて下さい。
・白人至上主義は何故できたのですか?
・先生は大学で一番ためになった授業は何ですか?
・世界中で英語を母国語にしている国は何カ国ありますか。
・おすすめの英単語帳を教えて下さい。
・英語を学んでいく上で英語の歴史なども知っておいた方がいいのでしょうか。
・世界の共通語が中国語に変わることがあると思いますか?
・英語は世界共通で話されていますが、日本語がそれほど世界で知られていない(話されていない)理由はあるのですか?
・イギリス英語とアメリカ英語には文法の違いがあるんですか?
・アメリカへ行くときはやはり事前に会話の勉強をした方がいいですか?
・英語は他言語と比較して文字数の関係上、覚えやすいと聞いたことがあるのですが、本当なのでしょうか。例えば英語26文字に対して日本語50文字。
・日本語と韓国語は似ていると聞きますが本当にそう感じますか?
・日本語で将来の「夢」と寝ているときに見る「夢」が英語ではdreamでまとめられているのは偶然なのですか?
・将来的に日本の英語の授業のレベルがどんどん上がっていき、日本人誰もが普通に英語を使えるようになる日は来ると思いますか?
・日本語には私、僕、俺や、あなた、君、お前など自分や相手を指す言葉はたくさんありますが、英語の場合はこういった表現はどうなっているんでしょうか?
・2回生になったら中国語の授業を履修しようかどうかを悩んでいます。英語も韓国語も中途半端にしかできていないのに新しくまた言語を学び始めるのはどうかな、と思っています。中途半端にいろいろな言語を勉強するのはやはりよくないのでしょうか。
・会話の発音が上手なことと洋楽などの歌で発音が上手なことは違いはありますか?
・言語なんて多ければ多いほど面倒なだけなのに、なぜ増やそうとするのか。
・日本人歌手で英語の発音がうまい人とかっているのでしょうか?また先生ぐらいに発音がうまくなると、日本の歌手の英語の発音を聞いて「あ、ここおかしいな〜」とか分かったりするんですか?
・TOEICの勉強にあたってまず何から勉強したらいいですか?
・外国に住むとその国の言語を覚えると聞いたのですが本当ですか?
・アメリカ人が使う「アメリカンジョーク」は映画などでよく見ますが、時々よくわからないものがあります。やっぱり価値観とかの違いなのでしょうか。
・アメリカの東海岸と西海岸では何か違いはありますか?

省察
・祝日授業なだけあってやや学生も少なめかな?と思ったら先週とあまり変わらない人数だった。祝日の1限からきちんと出席したことを褒めてやる…必要はないな。授業があれば出席して当然!(他の授業の動向は知らないが昼休みの学食がガラガラだったので、全学的に見れば欠席者が多かったのだろう。)
・出席カードの自由記述欄は前回から密かにARCSモデルを意識した設問にしている。前回はAで今回はR。ちょっと拡大解釈しすぎな気がしないでもないが。このクラスではまだ学生にARCSの意味は伝えていない。
・多くの学生から「この授業は英語ギライに効く」という意見が寄せられているが、一方で「英語ギライに効きそうにない」という意見も数名から。さて、どうしましょう?まずはどういう意味で効き目がないか、考えてみて欲しいところ。薬と一緒で、正しく服用していないのに(指示された予習をせずに来ている、授業を聴いたフリだけ、宿題をまとめてやろうとしている…とか)効き目がないと考えている学生はいないかな?



第3回 10月1日

授業の流れ
・宿題として課していた前回範囲の復習プリントを回収。授業開始時刻に締切。遅刻者は1点引きで受領。
・続いて予習チェックとしてUnit 3範囲への書き込みがあるかどうかで異なる種類の出席カードを配布。遅刻者にはペナルティとして予習をしていない者と同一の出席カード。(遅刻するとポイント面でかなり損することになる。)
・質問カードへの回答。前々回の分がまだ全て回答できていなかったので残っているものから優先に。質問コーナーにさほど多くの時間を割くこともできず、前回分を全て回答できなかったので、さらにこれも次週に持ち越しとなった。ここまでで40分。
・復習プリントで授業では扱わないTinanicに関する英文と設問への回答の箇所について、和訳と設問の答えを口頭で説明。
・教科書コーナー。前回範囲の疑問文の箇所を音読練習してから今回範囲である助動詞の解説。助動詞の実現可能性の表(must / will / would / should / may / might / can / could を縦に並べて書いて、それぞれの右横に 100% / 90% / 80% / 70% / 50% / 40% / 30% / 20% ) を板書し、これに基づいて教科書の例文などを実現可能性の度合いという観点から説明。must の否定が must not にならない理由や、must と have to の関係について簡単に説明して時間切れ。
・出席カードの自己申告・ミニアンケート欄への質問は「この授業を受けて英文法への興味は増したか」という観点で自由記述。
・次回までの宿題はUnit 3の復習プリントとUnit 4 / 5の予習。

質問コーナーで取り上げた質問(私の回答内容は省略しますが、特に回答を希望するものがあればコメント欄やTwitter/Facebook/Google+などで尋ねて下さい。可能な範囲でお答えします。
・英語にも日本語のように方言やなまりが存在するのですか。また同じ単語でも国によって綴りが違ったり発音が違ったりするものがあったりするのですか。
・規則動詞の過去形の語尾の -d や -ed を「ト」「ド」に分けられていますが、その分ける基準は何ですか。全部を統一はできないのでしょうか。
・初めてアメリカ人と会った日本人は言葉が分からないのでファーストコンタクトはどのような応対をしたのか。
・英語を学習していて一番楽しいことは何ですか。また、英語を学習していて良かったなと思うことは何ですか。
・アメリカでは英語が最もポピュラーな言語だと思うのですが、英語はイギリスの言語なのでアメリカに英語が伝わる前はどのような言語が使われていたのでしょうか。
・英語のいいところはどこですか。
・今のうちからライティングの練習をしたいのですがおすすめの勉強の方法があれば教えていただきたいです。短文を理解した上で暗記していくような「型」をたくさん覚えていく勉強法は先生から見て理に適っていますか。日記などを英文で書くことも有効ですか?
・未だに細かい前置詞の使い分けに苦労しています。前置詞の用法について体系的に理解を深めたいのですが、どのように勉強していけばいいですか。
・知的財産系の仕事に就くのはどのぐらいのTOEICスコアが求められるのですか。
・この大学では韓国語の授業は行わないのですか。
・地道に英語の文法や読み書きを4年間費やすのと1年間留学するのとではどちらがTOEICの点数を上げれるようになりますか。
・部活動に関する先生の考えを聞かせて下さい。(先生の部活動への価値観など)
・映画を見るだけで英語を勉強することはできますか。
・先生は日本語と英語どちらが難しいと思いますか。
・オーストラリアの英語とアメリカの英語に違いはありますか。
・最も古いとされる言語は何ですか。逆に新しい言語はありますか?
・外国に行ったら食べ物の量やカロリーがすごいから太ると聞いたのですが、先生が今までに外国で食べたもので一番太りそうなものは何でしたか?
・「秋」はfallと言ったりautumnと言ったりしますよね。他の季節は1単語なのにどうして秋は2通り言い方があるのですか。
・外国で住んでいる日本人の夫婦の子どもがもし両親が日本語をよく話す人だった場合、その子どもは英語と日本語どちらを先に身につけるのかという疑問があります。
・なぜ方言というものが存在するのか。
・英語と似ている文法の言語はありますか?
・冠詞の話の続きをして欲しいです。(注:前回の話題に加え、マーク・ピーターセン『日本人の英語』の冒頭の話を紹介。I ate a chicken. と I ate chicken. の話。)

省察・その他
・質問が多いが、それぞれについて深く話すことはできないので、時々キーワードを板書して自由に携帯電話から検索してもよいというようにしている。そしてこのように授業中に自分で調べたことも出席カードで報告させるようにすると、かなり多くの学生がいろいろ調べてくれているようである。こういう取り組みから知的好奇心を広げてくれると嬉しい。今日の質問コーナーや教科書に関する説明の中で紹介したキーワードで学生が出席カードで書いてくれたのは「ヘロドトス」「フリュギア語」「ニカラグア手話」「ナバホ」「ヤジロウ」「規範文法」「記述文法」「エスノセントリズム」「セミリンガル」など。
・実際にきちんと確かめた訳ではないが、先週、先々週の出席カードと比べてみて、裏面にまで書き込みをしてくれる学生が増えているような印象。そして前期の同一授業よりも裏面への書き込みが多いような気がする。良いことだ。



第2回 9月24日

授業の流れ
・前回配布し損ねた解答を見ながら各自チェックの時間をとる
・宿題回収、予習チェックしながら出席カード配布
・質問カードへの回答、冠詞スライドと冠詞の説明
・前回範囲の復習と音読
・今回範囲の概略説明、言語学の話と音読
・自己申告欄は「今日の授業中、どれぐらい頑張ったかを0%〜100%で。また、特にどの内容に関心を持ったかを自由記述で。」
・次回までの宿題の指示。

質問コーナーで取り上げた質問(回答は省略。以下、ジャンルはばらばらですが、概ね説明した順番に並べています。)
・英語の勉強が楽しくなる方法はありますか?
・英語の訛りは先生も聞き取れないことがありますか?
・映画の吹き替え版はどうしても違和感を感じますが、先生はどのように感じますか?
・今から英語の勉強をしたとして、ネイティブ並みの発音になることができますか?
・アメリカ英語とイギリス英語ではどちらが多く話されていますか。何が違うのですか?
・なぜ英語は世界共通語になったのですか?
・私は英会話で一番大事なのは語彙力だと思っています。いかがでしょう?
・先生は何カ国語話せますか?
・書店で英語のCDだけを聞いていれば英語ができるようになるという本がありましたが、本当にできるようになるのでしょうか。
・英語を書くのはまだ書けるのですが全くもって話せません。何から始めればいいですか?
・なぜ英語は他の言語と比べて堕落した言語となったのですか?(注:前回少々大げさに紹介したことについての乗っかり質問)
・英語はシンプルかつ使用人数が多いから世界中で使われていると考えて大丈夫でしょうか?また、他の言語と比べると英語は学習しやすいと本当に言えるのですか?
・日本では流行語がありますが、アメリカでも流行語がありますか?
・amのうしろにaをつける意味が分かりません。似たような分でなぜつける文とつけない文があるのか知りたいです。(注:今回は冠詞の導入として、以前作った『英語には冠詞がある。日本語には(    )がある。』というPowerPointスライドを提示。もう少し冠詞について知りたければ乗っかり質問を書くように指示。スライドはご自由にお使い下さい。)
・アメリカでは16歳になるとほとんどが自分で生活するためにアルバイトしていると聞いたことがあります。日本ではこの歳でアルバイトをしている人は少ないのであまり信じられません。
・洋画を字幕なしで見れるようになるにはどれぐらいかかりますか?
・先生は中国のデモについてどのように思いましたか?
・先生は海外旅行にはどこに行ったのですか?
・世界の共通語は英語ですが、第二の共通語は何ですか?
・アジアの言語にも共通した文字はあるのですか?
・この学習をしていれば英語が少しできるようになれますか?
・どうして英語が世界に広まったのですか?
・先生のおすすめの参考書、問題集があれば教えていただきたいです。
・世界の言語はなぜ1つに統一されなかったのでしょうか。
・nurseという単語は看護師の他に看護婦という意味がありますが、どうしても看護婦という女性の方を思い浮かべてしまいます。これは先入観のせいでしょうか。
・スマートフォンのアプリのLINEの英語通訳は辞書として使えるほど正しいですか?

※上記の質問内容について、私が授業で回答した内容を知りたい人はコメント欄やTwitter/Facebook/Google+などで尋ねて下さい。可能な範囲でお答えします。

省察
・今期も大量の質問が寄せられる気配。まあ質問したくなるように種をまいたり燃料投下したりしているから当然なのだけれど。今日の授業でも「もっと喋って欲しければ出席カードにその旨リクエストを」と指示したら乗っかり質問が相当数出てきた。授業内容に関心を持ってもらうためには、こういうことも必要なのだろう。
・授業後に改めて本時の出席カードを読み直してみたら結構いろいろな質問を読み飛ばしていたことに気づいた。折角質問してくれたのに、申し訳ない。まあ繰り返し質問してくれたらいいけど。
・前回「英文法と私」というテーマでひとこと書いてもらっているが、この内容も殆ど取り上げる余裕がなかった。中には「社会人になってからはできるだけ無縁であって欲しい」というようなネガティブなコメントも寄せられているので、何とかしたいところなのだけれど。



第1回 9月17日

授業の流れ
・出席カードを配布。
・Webシラバスの画面をプロジェクタで投影して授業の概要などを説明。
・シラバス補足事項をまとめたプリントを配布して説明。
・前期の授業のブログ画面を映して、言語・文化・教育に関する質問について簡単に説明。
・教科書Unit 0範囲をプリント配布して演習。途中で解答も配布して写しながらの学習も可ということに。それでも内容が簡単なので多くの学生は答えを見ずに取り組んでいたが、少々怪しい学生も?
・英語のbe動詞の体系をドイツ語やフランス語と比較し、英語では語形変化が少ない点を紹介。また、be動詞と一般動詞の比較について、いろいろな説明の仕方があること、英文法体系がどのように成立したかということと絡めながら、とりあえずこの授業では「be動詞:〜という状態で存在している」「一般動詞:主語の動きを表す」という形で紹介。
・出席カードのミニアンケート欄には「英文法と私」というテーマで一言書かせた。
・Unit 0範囲の例文を全て音読。
・次回までの宿題(Unit 0をもう一度プリントでやる、Unit 1〜2を教科書に書き込んでくる)を指示。

省察など
・前期は受講者数が130名を超えたが、後期1回目に教室に来たのは39名(1年19名、2年14名、3年2名、4年4名)4月の履修登録人数からすると少なめだが、厳しいクラスだというような悪い噂が流れているのかもしれない。先制攻撃で「このクラスはウザい」ことを予め宣言しておいた。
・本来ならUnit 1〜2の答えも本時に配布し、これを見ながら予習する形でも構わないという形で行うべきところ、うっかりこの範囲のプリントを用意するのを忘れていた。1回目から失敗。まあこの範囲は答えがなくても何とかなるだろう。次回、冒頭でこの範囲の答えを配布し、自己チェックさせながら予習チェックをして巡回することにしよう。
・後期から出席カードの様式を変えてみた。しばらくは様子見だが予想以上にうまく使えそうな印象あり。
・出席カードに下品な言葉(下ネタ含む)を書くような学生がいる。大学生にもなってこれは恥ずかしい。場所をわきまえてもらいたい。これは来週に警告せねば。

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